3冠確定、ディープインパクト

近年見てきたダービーの中で最も違う空気だったのがディープインパクト

いつからかは忘れたが、ダービーは始発で行って何とかいい場所が取れるレベル。
その年は何せ3冠確定、最強とか色々言われていて始まる前からディープインパクト一色だった。
その前の年はいい場所が確保出来なかったので今年こそはと思ってた。
しかししかし・・・朝早くに府中本町に来たのにもかかわらず・・・。
人!人!人!人!さらに人!
近年、あんだけの大人数が府中本町からの連絡橋の中が一杯になるのはこのディープインパクトのときぐらい。
これは・・・座席はおろかロクな場所は確保出来ないな〜と諦めムードだった。
まあ、府中本町駅からの連絡橋ではなくその下の入場門は当時でもかなり空いているほうだったのでそっちから入って座席確保余裕だったけどね。
その時は二手に分かれてなんとか座席確保しようと奮闘したけど、連絡橋組がワシが入場して30分近くしてようやく入れたという大混雑っぷりだったり。
そしてパドック近くには記念写真用にとディープインパクトの等身大の像も置かれるほど、JRAもディープインパクト一色を煽る様にしてたし。
この異常な空気・・・遡る事数十年前のハイセイコーのダービー出走の時もきっとこんな感じだったんだろうなあ。
あの時はハイセイコーが負けタケホープが勝つというどんでん返しが待っていたが・・・。
朝からディープインパクトの人気は凄まじい、馬券は全てこの馬からしか売れてないんじゃないか?と思うぐらいの1本被り。
レースが近づく、パドックディープインパクトは姿を現す。
するとディープは尻っぱねを繰り返す、繰り返すたびに場内からはどよめき、ため息、アンチからはよし!等の歓声が起こった。
しかし馬体は相変わらず素晴らしい、自分の理想とするサラブレッドの姿に限りなく近い、いやそれ以上の馬体なので尻っぱねしてようと結果は覆らえらない、そう確信していた。
ゲートが開く、毎度おなじみ出遅れるディープインパクト
さすがにもう見慣れた光景、皐月賞の時は焦ったけど今はもう気にしない。
カメラワークもやはりディープインパクトを追う、普通こんなこと滅多にないが。
大写しにされるたびに大歓声が上がる。
それもそのはず、直前での単勝支持率はハイセイコーを抜いていたのだから。
3、4コーナーで再び大写しになった時に勝利を確信。
あとは大外をどう通ってくるかな?そう思い直線を迎えた。
ダービーの直線、色んな思い思いの馬を叫び騎手を叫び絶叫する大絶叫する500m。
残り400を切ったところでカメラは大外にブン回して先頭を飲み込もうとするディープインパクトを写す!
その瞬間!!
10万人以上の思いは1つになった。
10万人の片手に持っていた各々の競馬新聞が一斉に上がったッ!
あの瞬間、まるで花が一斉に咲いたようにも見えた。
ディープインパクトの強さよりそっちのほうがはっきり覚えている。
やはりやはりディープインパクトは強かった。
勝ちタイム2分23秒3、これはその前年キングカメハメハが出したダービーレコードタイ。
キングカメハメハが勝った時にこの時計は最低10年は抜かれることはないと言ったなあ。
まさか翌年あっさり並ばれるとはねえ・・・。
この強さ・・・秋に京都で見てみたい、そう思った人は大多数。
実際、何人もの関東の競馬仲間が京都へ脚を運び、スーパー競馬ドリーム競馬が合体するほどだったのだから。
これほどの衝撃を与えてくれた馬、次はどのダービーで見ることが出来るかな?