もう2度と見れない、100年先にも見れないかも・・・ウオッカ

たくさん見てきたダービーで1番恐ろしい、素直にゾっとした馬がウオッカ

かつてダービーに出走した馬を生で見ている。
それはビワハイジで逃げ馬なこの馬が最後方から進んで全く競馬にはならなかった。
もともとダービーに牝馬は出る必要性はない。
牡馬と牝馬には明確な能力差がある。
そのために3歳牝馬ナンバーワン決定戦のオークスがどの国にも(競馬がある国)存在する。
なのでまず普通なら牝馬をダービーに出走させるという発想にならない。
出走することは意味のないパフォーマンスに近いと大半の競馬ファンなら当時考えていた。
いい競馬はするだろうけど、さすがに64年も牝馬が勝っていない。
3冠馬を目撃するよりも難しいこと、牝馬がダービーを勝つということなんて。
当日、パドックを眺めていたら1頭だけ何か違う雰囲気の馬がいた。
いや、それがウオッカだとはパっと見解らなかった。
偉く仕上がって凄く強そうに見える牡馬がいる、そう思ってよーく眺めたらそれがウオッカということに気が付く。
こ・・・これは・・・?
もしかして64年振りの奇跡が起こる・・・か?
いやいやいや、そんな一生で1度見れるか見れないかの奇跡、今日うっかり拝める?そんなこと起こってたまるか。
当時はフサイチホウオーから買ってて最後の直線、ウオッカが抜け出しあとはホウオー!と思い見てた。
すると後方待機勢が思いのほか伸びてこない。
逃げたアサクサキングスをかわすウオッカ
え・・・?ええ!?マジで?!マジで!?うっそ!?これが現実なのか!?
無敗の3冠馬を見るよりも見られない光景・・・それが牝馬によるダービー制覇・・・。
目の前で起きている64年振りの快挙、その瞬間・・・。
こんなに強い牝馬がいていいのか、そう感じ体がまるで冷蔵庫にでも入ったように凍えた。
5月下旬の暑い競馬場で初めて「寒さ」を感じた。
そして・・・64年振りのこの奇跡。
もう2度と見れないだろうとも確信。
競馬ファンやってて・・・こんな歴史の瞬間に立ち会えたことは大きな財産になるなあ。
あと自分自身何年競馬やれるかわからんけど、ウオッカという牝馬がダービーを勝ったその瞬間の衝撃というのはきっと何十年先待ち続けても見ることは出来ないだろう。