府中の徹夜

中山での徹夜待ちは有馬記念でよくやるけど実は府中は初めてだったり。
何で今回に限って徹夜待ちを選択したかというと・・・勘、ただそれだけ。
なんとなく始発は嫌な予感がして徹夜を選んだ。
午後10時ぐらいから並び始める、ワシより先に来てた組はまあまあいる。
出遅れた感はあんまりなかった。
1番の理想の場所は府中本町からの連絡橋、西門2階なのだが・・・そこはさすがに前日じゃ無理。
やはり1階、入場券持ちの西門1階が難易度低め。
時期が時期だけに夜はさほど苦じゃない。
しかし・・・24時間やってる居酒屋があるおかげでまあうるさいこと。
うっかりうるさい女性が2時ぐらいまで甲高い声で喋り捲ってたおかげでじぇんじぇん眠れず。
2時ぐらいにようやく眠れた・・・が、1時間半ほどで起きちゃった。
有馬記念の時は寒すぎて待っている人らそんなに元気がないわけよ。
けど過ごしやすい夜だとみんな元気なのよ、なのでうるさいうるさい。
ちなみに・・・場所取りは最初に並ぶ場所に来てそこに新聞なりダンボールなりレジャーシートなりを広げガムテープ等で動かないように固定したらあとは別にそこにいる必要はない。
列整理をする時にさえ戻ってきていれば別に外で待っている必要はないのだ。
しかし・・・問題は・・・何時に列整理をするかは明確な時間が決まっていないということ。
その時の列次第で変わってくるということ。
ゆえに・・・レジャーシート張ってるから大丈夫だろうという考えは・・・破綻する。
昨年の有馬記念でも列整理の時間までに戻って来れなかった組のレジャーシートが後続に次々に踏まれてグシャグシャになる光景を見てきた。
今回もワシの隣にレジャーシート張った人は列整理の時間に間に合わなかった。
しかし油断した本人が悪いので完全に自己責任。
その組以外にも何組かの無人レジャーシートは移動の際に撤去されていた。
ちなみに今回の整理時間は5時前、4時50分ぐらいだったかな?
カンタンに言うと始発列車に合わせている、武蔵野線の早い時間だと武蔵浦和方面よりずっと手前から動いてるところがあるし。
徹夜のおかげでだいぶいいスタート位置につけられた。
これなら例年の感触ではワシの脚力でも欲張らなければ最低限の場所は確保出来るという確信があった。
始発組がやってくる。
続々と列が伸びていく、もし今回始発だったら・・・予定よりだいぶ後ろになっていた。
正直絶望的な位置、最近は始発が遅刻というコミケに似たような兆候があるようで。
明け方の段階では開門予定時刻は7時半だった。
しかし経験上それはありえないと予想、絶対もう少し早くなると確信していた。
ただ、列の完全規制は割と遅かった。
こういう時の列完全規制は大体6時40分ぐらい。
今回は7時だったり。
トイレの小のほうは最低6時半ぐらいまでに済ましておくが正解。
大のほうは始発組が来る前空いている時間に済まさないとほぼ絶望と考えていい。
もしくは開門までケツは開門しないように。
で、7時20分開門でワシは4番目スタート。
出来るだけ迷わず空いてたら無理をせずさっさと確保する精神で小走り。
座席を確認すると下の方はもうほぼ埋まっていた。
ここは上のほうを目指すしかなかった。
走るのは遅いが階段ダッシュは妙に得意なのでここで他の連中を出し抜き2列の場所確保に成功。
場所確保のコツ、それはオセロ式。
1列取りたい場合はまず端っこと端っこ、両方に荷物を投げる。
あとは真ん中に自分の体をダイブ。
もしくは他の荷物を手裏剣のように投げよう。
とにかくサイドを抑えてからゆっくりと間を埋める、これが正解。
幸い今回は寝袋があったので投網のように一気に1列確保することが出来たのは大きかった。
一気に広げられるようなものを持っていると便利。
ただ、ガムテープはここでは厳禁。
何故ならばJRA職員がガムテープを使っているのを見つけたらすぐに剥がしに来るからだ。
そうなるとせっかく確保した場所がフリーにされてしまう、そんな光景もたくさん見てきた。
場所確保したからと言って安心するのも当然NG。
あとは落ち着くまでその場所にとどまり荷物がどかされないように眼を光らせておくことが重要。
まれに平気で新聞紙程度ならどかしてしまう図々しいヤツがいるからだ。
そういうヤツらは「職員がどかしてたよ」とか「風で飛んだから」等の言い訳を用意している。
その場所に居ないとそんな無証拠なこと言われても反論は出来ない。
7時20分に開門してわずか10分も掛からない内に座席は全て埋まる。
長い時間徹夜で待たされて開門したらものの数分が勝負という難しい世界、それが場所取り。
この場所取りが出来ないとダービーはとてもじゃないが快適に観戦することは難しい。
快適に観戦するためには努力が必要。
ゆえに・・・あとからゆっくり来た明らかな競馬初心者が空いてる座席ないかなー?とキョロキョロ探している光景を見るとイライラしてくる。
探すだけ無駄だ、もう場所なんてねーよ!甘くねーんだ場所取りは。
でもまあ、たまにある。
うっかり空いちゃった席は。
せっかく取った席を馬券買いに行くとかで立ち上がりその席に何もおかずに移動してしまった時。
そうなったらその瞬間そこはフリーの席になってしまうからだ、荷物を置いて取ってますアピールをしておかないとどうしょうもない。
JRAも譲り合って精神なので場所盗られたー!と言っても相手にしてくれない。
ただ、自分の荷物が置いてあるのに堂々と座られたらケンカしていい、それは普通に失礼だから。
場所確保維持でやはり人数は大事。
一人だとそこから動けないし何があるか解らない。
複数いれば交代で朝食を買いに行ったりできるからだ。
で、余談だが・・・。
開門ダッシュのあとには・・・ゲロを吐く人が大量に発生するらしい(笑)。
やはり年齢に合わない体に負担が掛かりすぎるダッシュをする人が多数。
場所取ってすぐにトイレで吐くというのが多かったようだ。
ワシも結構吐きそうだったし。
なので・・・事前に走れる体を作っておくというのも重要だね。
苦労の甲斐あって快適なダービー観戦がでけたわ。
初めてダービー見に来たというワシの友人らも楽しんでもらえたようだし。
ワシはねえ、競馬がまだそれほど好きじゃない人がダービー見たいというなら努力は惜しまないよ。
ぎゅうぎゅうの混雑の中で競馬観戦してもいい思いはせず競馬を逆に嫌いになってしまいかねないし。
快適に観戦させて楽しませて「競馬って面白い」と思わせたら・・・最高やん。
そこから競馬好きへと発展してくれたらもう何も言うことはない。
ただのギャンブルじゃない、純粋にレースを楽しむことも味わって味あわせて競馬の面白さを伝えて行きたい。
ワシはそうやって21年間競馬をやり続けてきた。
無論、この先死ぬまでそれを貫いて行こうと思ってる。
まあ・・・出来れば場所取りしてくれる若手がいれば最高、やはりワシもいい年なんで正直キツいわけよ。
ワシもたまにゃあ重役出勤みたいに9時ぐらいにゆっくりと競馬場に来たいもんだ。